最後まで観れなかった映画について④

人によって評価が分かれる、分かれやすい映画で槍玉に挙げられやすいジャンルがあります。アニメや漫画や小説など、原作がある作品の実写映画化です。すでに存在する原作には必ずファンがいて、映画が公開される前に話題を呼び、評価にさらされることになります。

原作のファンの期待にも沿った面白い作品になればいいのですが、そうでない例もあるらしい。実写版の「デビルマン('04年)」はその最たるもので、製作費10億円だけど興行収入が5.2億円、評価が微妙な映画に贈られる映画賞(賞?)をいくつも受賞してしまう等、もはやある意味伝説的な存在になった実写化映画もあります。

ありがたいことに、僕は実写映画化でそこまでつまらない映画に当たったことがありません(あるかもしれないけど覚えてない)。

 実写版の「ルパン三世 ('15年)」は僕にはとても楽しい映画でした。ルパンのレギュラーメンバーと言えば、五エ門と次元と峰不二子ですが、今回は映画オリジナルだけどレギュラーメンバー並に活躍する新キャラクターも登場させて、実写作品としての面白さも工夫されています。

 

 

最後まで観なかった映画について③

最後まで観れなかった映画というか、人によって評価が分かれる映画は必ずあります。

CASSHERN ('04年)」という、テレビアニメの実写化映画があるのですが、とりあえずアニメに準拠したキャラクターは出てくるのですが内容はまったく別の物語です。映像の色使いとかオーケストラ調の音楽とか、僕はとても楽しめた映画です。DVDで何回も観てサントラやノベライズ版も手に入れてしまったほどなのですが、この映画の楽しさをわかる方が僕の周りにあまりいません。制作費の130%の興行収入があったそうなので失敗作というわけでもなさそうなのですが。

超人的な身体能力を身につけた主人公が同様の超人や超人の操るロボット軍団と戦うお話なのですが、この映画が出た2004年頃は、まだまだスーパーヒーロー映画がひとつのジャンルになっておらず、「特撮映画=子ども向け」という図式が残ってたせいではないかな?と思ってしまいます。

余談ですが、この映画の監督の紀里谷和明さんはこれ以外にも「GOEMON ('09年)」「ラスト・ナイツ('15年)」の2本の作品があり、こちらも僕は楽しめました…がやはり一般にはあまり受けていない印象です。面白かったんだけどなあ。

CASSHERN [DVD]

CASSHERN [DVD]

 

 

最後まで観なかった映画について②

9月は映画館で観たい映画がたくさんあったのですが、なんとか全て観ることができました。それから、DVDも入れると今月はほかの月よりもだいぶ多く映画を観ていた月です。

映画館では「アントマン・アンド・ザ・ワスプ」、「MEG ザ・モンスター」、「ザ・プレデター」など、大型予算をかけて製作された大迫力の映画を観ました。どれも面白かったです。厳しい言い方をすると、大型予算をかける=失敗できないわけですから、面白さはある程度保証されていると言っていいでしょう。

さて、DVDではステイサムの「キラーエリート」を観てみました。これが面白かった!「まったくヒットせず制作費も回収できなかった」という前評判を聞いてしまったので半ば怖いもの見たさで観たのですが、配役も作品の雰囲気によく合っていたしきちんとアクションも入れて観客を飽きさせない工夫もあり、僕の見たステイサム映画の中では上位の面白さでした。 もちろん興業的には失敗で最後まで観れなかった人もいたそう。けれど、評価がよくない=観ないという姿勢は少々もったいないのかもしれません。

キラー・エリート [DVD]

キラー・エリート [DVD]

 

 

最後まで観なかった映画について

しっかり予算をかけて、有名な役者を起用し、製作サイドとしては気合十分だったけどなぜか面白くない映画、というものがあります。「アフター・アース」と「アトミックブロンド」は途中で観るのをやめたけどなぜだかタイトルを覚えている映画です。アフターアースは130億円、アトミックブロンドは30億円の大型作品です。

アフター・アース」はウィル・スミス実親子が主演のSF映画。最後まで観れなかった理由は簡単で、舞台が未来の地球という設定が十分に生かしきれておらず物語に抑揚が少なかったから。それから、ウィルスミスのお子さんは映画の主演を務めるには少々早かったように思います。

アトミック・ブロンド」は冷戦時代が舞台でイギリスのスパイが主役のアクション映画。最後まで観られなかったは、冷戦時代を表現するためか映像の色彩が抑えられ、画面が短調になってしまったから。

配役、世界設定、画面の演出。どれも撮影を始める前の、企画や脚本の段階で修正できた方向性の問題ではないかなと思ってしまいます。大型予算をかけられているから画面の作り込みはばっちりです。最後まで観なかった映画が結局どんなラストだったのか空想するのも楽しいことは楽しいのですが、せっかくだから最後まで観れる映画にしてほしいと思います。 

アトミック・ブロンド [DVD]

アトミック・ブロンド [DVD]

 

 

ネタバレの活用方法について

映画で大切なのはラストシーンです。猿の惑星なんかまさにそうで、ラストシーンを見せるためだけにストーリーがある映画も珍しくありません。ここでネタバレががあり、「主人公がたどり着いたのは実は未来の地球でした」みたいなネタバレをされるともうその映画を見る気持ちがなくなってしまいます。僕は楽しみにしている映画を観るときはできるだけ事前情報をみないようにしています。

でも、実はネタバレにも重要な使い道があります。失礼な言い方ですが、つまらない映画というのは確実に存在するものです。ストーリーを観ながら、これがどんな結末につながっていくのかハラハラドキドキしながら観るのが映画の醍醐味ですが、この途中のストーリーがまったく面白くなく、自分の中で興味が維持できない場合、ネタバレサイトは大変役に立ちます。まず、ネタバレサイトで結末を知っておく(^^;; そうすればこの糞つまらねえストーリーがどう既知の結末につながっていくのか、という視点で映画を楽しむことができます。

いや、やっぱり途中で観るのをやめて別の面白い映画を観た方がいいね。。。この踏ん切りをつける潔さをなんとか身につけたいものです。

 

映画と小説について

まだまだ暑い日は続きますが9月といえば一般的にはもう秋です。人と雑談をしていて本の話題になり、「えっそれ面白そうですね!」って安請け合いをしてとりあえずその本を手に入れるのはいいのですが、僕の場合はそのまま読まずにほったらかしになります(^^;; そういう本をこの秋に少しずつ読み進めようとしています。映画なら「上映時間〇〇分」って言われたらその分の時間を確保しなきゃいけませんが、小説だったら自分のペースで緩急をつけて読めるのがいいところです。

さて、ある小説が映画化した場合、小説を読むべきでしょうか?それとも映画を観るべきでしょうか? 僕はまずは小説を読めばいいのではないかな、と思ってしまいます。CGやアクションが満載のSF作品ならもちろん映画ですが、感動系の作品なら小説でイメージを掴むと良いと思います。

小説は人の心理描写を描くことについては抜群の適性があり、この点において映画は小説には勝てません。それに、映画はその人単体で素晴らしい魅力と才能を持つ役者さんが演じるあたり、どうしても人物ではなく役者さんに印象が左右されてしまいます。作家の村上春樹さんは、自分の作品の映画化にはなかなかOKを出さないそうです。 

ノルウェイの森

ノルウェイの森

 

 

トム・クルーズとステイサムについて

でき男を絵に描いたようなトム・クルーズとどこか中二世界から抜けられないステイサムです。ちょっと比べてみましょう。

 

トム・クルーズ(56歳)

デビュー作:「エンドレス・ラブ」(1981年) (数秒間のカメオ出演)

出演作品数:44本

作品数/キャリア年:1.159 (1年に1.2本の映画に出演)

主な役柄:頭脳明晰な人格者。常に微笑を絶やさず困難な状況も鮮やかに解決に導く。

 

ジェイソン・ステイサム(51歳)

デビュー作:「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」(1998年)

出演作品数:40本

作品数/キャリア年:2.000 (1年間に2本の映画に出演)

主な役柄:作品冒頭はホームレスで実は元軍人か元警察官。大抵暗い過去を背負っている。

 

調べてびっくりしたんだけど、ステイサムの方がトムクルーズよりも若いんだねww 貫禄的にステイサムの方が年上だと思ってました。 それから、ステイサムのキャリアが1998年と比較的新しいのも驚き。映画の製作費とか評価はともかく単純に出演数だけで見ると、ステイサムの方が勢いのある役者だと言えるでしょう。

 

ハミングバード(字幕版)

ハミングバード(字幕版)