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ヴィクトリア女王 最期の秘密 (Victoria & Abdul)」観ました。

ヴィクトリア女王と、インド人の従僕アブドゥル・カリムのお話です。19世紀後半の、イギリス統治下のインドを、イギリスの視点から描いた映画です。

18世紀以降のイギリスは破竹の勢いで世界に植民地を広げます。大英帝国とは当時のイギリス「British Empire」を訳した言葉ですが、全盛期のイギリスは世界の1/4を領土とし、まさに世界帝国まであと一歩のところまで行ったそうです。

作中でもイギリス人が「我々は世界で最も優れた国だ」と言い、インド人が「やつらは世界を搾取している国だぞ」と言います。今回はイギリスの視点から描かれたけど、実際統治される側だったインドから観るとどのような物語になるのでしょうか。

ヨーロッパの豪華な建物の中で、イギリスの王族や王室関係者を中心に、ときどき差別にも遭いながらも健気に女王と交流するアブドゥルの様子が「美しく」描かれます。この映画自体は脚本や役者の演技がとてもよくできていて、見ごたえのある映画なのですが、植民地支配が明るく美しい話であるはずがありません。作り物・おとぎ話のように見えてしまいました。


映画『ヴィクトリア女王 最期の秘密』予告編

ヴィクトリア女王 最期の秘密 (字幕版)

ヴィクトリア女王 最期の秘密 (字幕版)

  • 発売日: 2019/06/20
  • メディア: Prime Video