音楽家の伝記映画

「レディ・マエストロ (原題:The conductor)」観てきました。

ほぼ世界初だった実在の女性指揮者アントニア・ブリコの半生を描く映画なのですが、いい映画でした。男女差別や権威主義をはねのけて指揮者として成功していく映像はとてもポジティブで、断られてもめげずに売り込むアントニアの前向きさが良かったです。映画は舞台が1920年代のヨーロッパとアメリカで、景色だけとっても見どころがあります。レトロな街並みとクラシックの音楽は相性が抜群です。

いい映画だったので細かいところが気になるのですが、この映画はどこまでが史実なのでしょうね? 伝記映画なのか、アントニアの半生を題材としたフィクション映画なのか。無条件で支援してくれる自分に好意を寄せてくれる大富豪の御曹司なんてそう都合よく現れないはずだし、男かと思ったら中盤で性別が実は女性だった登場人物がいるのですが、男か女かくらい見ればわかると思うのですが。

映画の舞台は1925年~1933年のアントニアが23歳~31歳までです。史実のアントニアは1989年まで存命(87歳没)で、晩年は病気がちだったそうですが、それにしても指揮者として本格的に活動するのはこの映画のあとの話ではないでしょうか?

 


9/20公開『レディ・マエストロ』予告編