走り続ける力
「さらば愛しきアウトロー (The Old Man & the Gun)」観ました。
御年83歳の主演ロバート・レッドフォードの俳優引退作。人生の中で100回近い銀行強盗を成功させ、何度刑務所に送られてもその都度脱獄した、実在の人をテーマとした映画です。
わざわざ捕まってはまるでそれを楽しむかのように脱獄する主人公。銀行強盗もお金目当てではなく、あくまで何物にも囚われない自由を謳歌するための行動のように見えます。世の中の人はさまざまな制約の中で生活しています。世の中の常識、責任、周りの人々との関係性などなど、社会生活を営む上で必要な制約がたくさんあり、これらの制約を守ることで平穏な毎日を送ることができる。
けれど、誰もがそうした毎日を窮屈に感じ、それを打ち破りたいと心の中で思っているかもしれません。そうした願いをすがすがしく描く自由で軽快ないい映画でした。役者として自在に生きてきたロバート・レッドフォードの最終回にふさわしい映画でした。
ロバート・レッドフォード俳優引退作/映画『さらば愛しきアウトロー』予告編